プロ野球ファンなら誰もが知っているであろう走塁のスペシャリスト鈴木尚広さん。
僕は彼のことが大好きだった。
代走として出場しては得点をもぎ取り何度も何度も巨人の勝利に貢献してくれた。
2016年のシーズンで引退することになってしまい、今でも巨人の試合を見ているとここで鈴木尚広が出てきてくれたら、という風に考えてしまう。
最後のシーズンとなった2016年は盗塁成功率100%という驚異的な数字を残し、通算盗塁成功率も歴代1位となった。
彼が警戒される中で盗塁を決める瞬間も、他の人ではアウトのタイミングでもセーフになってしまうスライディングも、走ってる最中のフォームも好きだが、僕が最も好きな瞬間は別のところにある。
それはベンチから出てきて名前がコールされる瞬間だ。
あの瞬間、球場の雰囲気が一変する。
まだ彼は出てきただけなのに。
まだランナー1塁という状況は変わっていないのに。
試合の終盤で阿部や村田にフォアボールを与えてしまったら彼が出てくる。
その瞬間は見ていて鳥肌が立つほど興奮する。
今後、彼のように出てくるだけで雰囲気を一変させてしまう選手が出てくるかは分からない。
しかも代走として、同じような功績を残せる選手はもう出てこないかもしれない。
自分もそんな代わりが見つからないような人間になれたら…
彼の映像を見るたびにそんなこと思います。