1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
中 2 2 0 0 0 0 0 0 1 5
巨 0 0 0 0 0 5 0 0 1x 6
6回裏にビヤヌエバの満塁ホームランが飛び出して巨人が同点に追いつく。
そしてその直後、代打で途中出場していた阿部慎之助の第2打席、相変わらずの鋭いスイングで叩いた打球は400号の逆転ホームラン。
日刊スポーツより
https://www.google.co.jp/amp/s/www.nikkansports.com/m/baseball/news/amp/201903290000993.html
久々に強い巨人軍を見ることができた気がした。
この記録達成の逆転ホームランを放った2打席目に焦点を当ててしまいがちだが、阿部慎之助という選手凄みは代打で登場した第1打席にあるように思える。
序盤は完全に劣勢の展開。
中日先発の清水に対し、なかなか打線が繋がらず連敗ムードを引きずるように4点のリードを許していた。
4回の攻撃までダブルプレー3つを重ね、正直なところ点が入る気配すらなかった。
しかし5回の攻撃。
久々のスタメンマスクの宇佐見がヒットで出塁すると、次の9番高木京介の打席に代打が告げられた。
試合中盤での代打に誰が出てくるのか、なかなか登場しない次の打者に思考を巡らせていると意外な選手がコールされた。
「代打、阿部」
いやいや原監督、少し早すぎやしませんか。
この日の解説の立浪氏も少し意表を突かれたような反応だった。
その一方で球場は割れんばかりの大歓声。
もうダブルプレーはやめてくれ。
なんとなくそんなことを考えていたら初球以外はストライクゾーンに入らず、1度もスイングすることなくフォアボールで出塁した。
いつになく投手にプレッシャーを与えているように感じた。
この出塁から球場の雰囲気は変わっていた。
続く亀井もフォアボールで出塁し二死満塁。
バッターは坂本。
自然と球場は巨人の逆転にむけて期待感が高まっているようだった。
残念ながらこの打席では点数が入らなかったが、阿部慎之助の打席が試合の空気感に与えた影響は大きかったように思える。
6回表は阿部もファーストの守備につき、この守備からサードに入ったビヤヌエバのファインプレーも飛び出した。
明らかに5回までの雰囲気とは違う。
そして起こるべくして6回、巨人の逆転劇が起きた。
ビヤヌエバは満塁ホームランを放ち、その興奮冷めやらぬ中、阿部慎之助が逆転400号ホームランを放った。
今シーズンは封印されていた原監督のグータッチも飛び出した。
強い巨人が戻ってきた。
その後、不安な投手陣もなんとか踏ん張った。
9回表には1点を失い同点とされたが、その裏にキャプテン坂本が試合を決めてくれた。
結局巨人は阿部のチームだった
という題名でこの記事を書こうと思ったが、今のキャプテンは坂本で、彼がチームを引っ張っている。
実は直前でミスした小林の打席にも期待したけど。
そのうち正捕手になってくれたらいいなって。
次に期待。
試合後のインタビューで、阿部は今の起用法に難しさを感じているということを語った。
直接語ってはいなかったけど多分スタメンマスクをかぶりたいと思っているのだろう。
いや、絶対思ってる。
ファンとしても阿部のスタメンマスク姿をまた是非見たい。
でも置かれた立場でベストを尽くし、チームの勝利を第1に考えている。
そんな阿部慎之助の変わらぬ姿に感動した。
いつもベンチで若手投手や外国人選手の隣に座り積極的にコミュニケーションをとっているのがテレビに映る。
ファンも皆その姿を知っている。
試合に出ていなくてもチームに貢献しているんだ。って
そしたここ一番の場面では代打として登場し試合をひっくり返してくれる。
そして少し恥ずかしそうに、面倒くさそうに
最高です。
と言ってくれる。
この試合の「最高です」は久しぶりに心からの声に聞こえたけど…
あと何年見れるか分からないけど…
小さい頃から応援していた巨人を、もう一度強い巨人軍にするためには、やっぱり阿部慎之助という存在が必要なんだと思う。
まだまだ応援させてください。
小林誠司くんも頑張ってください…